伝統と技法

加賀友禅の歴史

加賀友禅の技法と伝統は、
約350年経った今も変わらず受け継がれています。
加賀友禅は、色絵柄が数多く作られていた頃、友禅染の祖である「宮崎友禅斎」が加賀入りし、
色絵柄に友禅斎の独自のデザインが加えられて「加賀友禅」が完成されたと言われています。
加賀友禅は、京友禅に比べ描写が本物に近く、写実性にあふれ純粋に伝統的工芸要素が強く、また、一連の製作作業工程に初めから最後まで作家が関わることも加賀友禅の大きな特徴の一つです。
その加賀友禅の技法と伝統は、約350年経った今も変わらず、作家の手によって忠実に受け継がれてきています。
多くの作家の中でも、稲手氏の作品は、色使いに特徴があり深い藍色を基調とし、一つ一つの繊細な彩りはもちろんのこと、くっきりとした色彩との調和は絶品です。
自然の美しさを大切にした加賀友禅独特の味わいの中にも幻想的な雰囲気をも漂う仕上がりが大きな特徴です。
加賀友禅の歴史画像

工芸品の製作工程

  • 下絵作業工程画像
    下絵
    図案を基に仮絵羽の白生地の上から、青花液で下絵を作成する。
    青花液は、水に溶けるため、下絵の材料に長年使用されているが、この青花植物がほとんど栽培されなくなっている。
  • 糸目糊置き作業工程画像
    糸目糊置き
    青花の線に沿って細い先金から繰り出される糸状の糊を生地に置いていく。
    この糊が染の最も重要な防染の役目を果たし、かつ線の太細が作品の仕上がりの価値を決める。
  • 彩色作業工程画像
    彩色
    彩色した染料を生地に定着させるため一度下蒸しを、地色がかぶらない様に糊で防染する(中埋め)。
    糸目糊よりも太く柔らかく粘土がある。
  • 下蒸・中埋め作業工程画像
    下蒸・中埋め
    彩色した染料を生地に定着させるため一度下蒸しを行い、その後、地色を染めるため彩色した柄の部分に、地色がかぶらない様に糊で防染する(中埋め)。
    糸目糊よりも太く柔らかく粘土がある。
  • 地染め作業工程画像
    地染め
    地色は、刷毛で、引くように染める。刷毛の染液を適度にきり、前の方への伸ばし、後ろへの引き返し、裏面への引き返しをタイミングよく繰り返し、均等に染めていく。
    その加減は難しく、熟練の技を要します。
  • 本蒸し・水洗い作業工程画像
    本蒸し・水洗い
    染色、地染めによって白生地に浸透した染料は、本蒸しによって、絹の繊維に染着する。
    水温、水質の安定した流水の中に生地を流し、糸目糊や伏せ糊を膨潤させて、余分な染料と共に洗い流す。この工程は、"友禅流し"とも言われている。
  • 乾燥・湯のし作業工程画像
    乾燥・湯のし
    水洗後、脱水をして乾燥する。
    染色の工程の中で白生地は、伸び縮みを繰り返しましたが、それをゆっくりと蒸気をかけながら、一定の巾に引っ張ってもとの整然とした組織に戻す。
  • 仕上げ・仮仕立て作業工程画像
    仕上げ・仮仕立て
    加賀友禅は金加工や刺繍などの染色後の加飾はあまり行いませんが、花のしべなどを顔料で施す場合もあります。仕上げ、補正の工程の後、きものの形に仮縫いされて完成となる。
    ※全15の工程

作者紹介

稲手 明仁(加賀友禅技術登録者)

昭和48年に加賀友禅の巨匠、藤村加泉氏に師事し、今年で作家活動40周年を迎えます。加賀友禅が石川県指定無形文化財、及び国の伝統的工芸品として指定を受けて以来、稲手明仁氏は一貫して伝統的技術技法によって作品を作り続けています。加賀友禅の第一人者として認められた稲手氏は、敢えて斬新さを狙わず、受け継がれてきた「伝統」を大切にします。その「伝統」とは、「本物」のこと。「今まで伝統が受け継がれてきたのは本物だから。それは必ず後世に残る」との信念を持って日々創作活動に専念しています。

稲手 明仁画像

経歴

昭和25年
石川県加賀市に生まれる。
昭和47年
加賀友禅作家として身を興す。
昭和48年
加賀友禅作家巨匠、藤村加泉氏に師事。
昭和55年
独立後翌年、加賀友禅技術登録者に認定。
以後、 数々の理事長賞、石川県知事賞を受賞する。

主な受賞歴

加賀染創作競技会
奨励賞受賞
加賀友禅伝統産業新作競技会
加賀染振興協会 理事長賞受賞、奨励賞受賞
加賀友禅新作競技会
石川県知事賞受賞
加賀染振興協会
理事長賞受賞
現代加賀友禅新作展
第一席吉野賞受賞、優秀賞受賞、奨励賞受賞
平成13年
NHK大河ドラマ「利家とまつ」のテーマ作品 入選

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